東京から脱出したWEB集客屋の振り返り

お仕事系のはなし

東京から千葉に引っ越しをしてから1年半たちましたのでそちらの振り返りと反省をしようと思います。地方移住をお考えの方は是非、ご覧ください。(千葉が地方なのかはいったん置いておいて)
※東京在住、もしくは東京で勤務している人向けの記事です。

東京から引っ越して正解だった

2019年は東京都港区 田町に住んでおりました。事務所も数駅隣に借りてたりしまして不満の無い環境でしたが、例のアレです。緊急事態宣言等々ですべてがぶっ壊れました。

その頃、WEB担当者代行業務で週3程度、他の会社に勤務してたりしてましたので、家ではあまり仕事をしないようにしてました。 そもそも寝るためのスペースとして借りている1Rですよ。 仕事机を置くスペースもない!
事務所に出勤する時間も惜しい時は、家の近くのコワーキングスペースに駆け込むって感じでした。

また WEB担当者代行業務では当時、リアル出社していました。出社していた2社と、借りている事務所が徒歩圏内だったりもして、 WEB担当者のお仕事が終わったら自分の会社に出社するみたいな理想的な配置でした。


それが例のアレで完全にリモートワークに。東京都も外出するなと言ってくる形で事務所にも行きづらくなり、1Rの狭い部屋で仕事してたけど、もうこりゃあかんと。流石に狭い。

事務所にも出勤できてないし、こちらも畳んで、もう事務所兼務で広い家に引っ越しちゃおうと思ったのが2020年夏。その頃はすぐに収まる可能性も考えて東京近郊である千葉県に引っ越したっていう感じです。言うほど地方じゃないやん、という突っ込みもあるかとは思いますがw

ただ個人的にはクライアントに気軽に会える距離感ではなくなると思っていたので、地方という認識でいるという感じです。厳密にはベッドタウンなので違いますし、普通に電車で行ける距離なんですが。


では地方移住、まずは正解だった点から。

千葉引っ越しは正解だった① 住環境の良化

家が広くなって住環境が良くなりました。部屋の面積が一気に3倍超です、広い。家賃は東京時代と同じです。駅近で周辺環境も良いです。渋滞だけは酷いですが、車を運転しないので気になりません。

あと、マンション内の住民から挨拶されるようになりました。東京時代は、エレベーターで乗り合わせてもお互いが空気のように存在感を消すというのが普通でしたし、それがマナーな感じでした。
今は普通に挨拶されますし、郵便受けでポスト開けてたりしてる間、エレベータを待たせててくれたりしてて驚きます。(ただイヤホンしているから挨拶が聞こえないこともあるんだよなあ)

千葉引っ越しは正解だった② Zoomの流行が予想以上だった

会社に来てというのがほぼほぼ無くなりました。Zoomの流行が予想を超えてましたね。
新規商談がほぼWEB会議になりました。1~2回のWEB会議だけで契約が決まるんですから、対面商談だった時と全く環境が違います。しかも決定までの時間が大変スピーディーになった気がします。

私が好きなチャット…文字でのやり取りも違和感なくこなしてくれるようになりました。これはニューノーマルな環境で勤務スタイルが変わったからですね。
新規商談もそうですが、既存クライアントの打ち合わせもほぼすべてチャットかWEB会議になりました。実際に出勤してたWEB担当者代行業務もすべてリモートになりました。ほんと楽!

千葉引っ越しは正解だった③ 店も閉まってたし東京居ても意味なかったよね

仕事も呼ばれることが無くなりましたし、総じて東京にいる意味がなかったように感じます。リモート勤務だし外出規制もかかっているし。対面での打ち合わせ要望もなし。

また、引っ越してからスーパーの物価がかなり安いため、自炊に戻りました。いや、田町のマンションにそもそもちゃんとしたキッチンスペースが無かったんですが。よってエンゲル係数は一気に落ちました。

千葉引っ越しは正解だった④ 案件減らなかった、むしろ増えた

各広告主側で代理店を見直そうという流れがあったのでしょう、問合せが増えて私は結果的に案件が増えました。
今までは中大手の代理店が対面でガンガン攻めていたのが、WEB商談になることで強みを失ったのだと思います。
逆に、私のようなフリーランスのほうが迅速に対応するってことで評価もらえたり。あと、どうせWEBでしか会わないのであれば、有名な会社だろうがフリーランスだろうが同じなので、稟議も通りやすくなったんだと思います。
クラウドの契約書の利用がしやすくなったのも追い風でした。
このご時世、どこに住んでいるか?は問われないようです。ほんと関係ない。


さて、逆にこれは厳しいなという点も挙げておきます。

ここが辛いよ① インターネット遅くね

インターネットが本当に遅い。今は大家が変わり、回線の速い無料インターネットを入れてくれたので、大改善されたので良かったのですが、当初インターネットが遅くて遅くて。早い回線プランが契約対象外なんですよね・・・。

マジで頑張ってくれ、デジタル庁。

あとスマートフォンの電波の入りも悪い。バリ3(死語)が当たり前な東京とはまるきり違います。通話中に切れてしまうことも!家の環境が良くてもインターネットはどうなのか、電話のアンテナは?等をちゃんと考える必要性があります・・・
契約できるプランの選択肢が少ないんですよ、ほんと。 5G網に包まれている東京と全く変わりますよ。

ここが辛いよ② 電車来るの遅くね

電車が来ない。まあ、山手線とか東京の電車網と比べちゃいけないですけど。駅のホームでのコーヒータイムが増えました。
ほんと来ない・・・。1本電車逃がすと大変な時間のズレに。
時間に余裕をもって出かけなくてはならないのがツライ。

ここが辛いよ③ 珍走団は田舎特有

なんで田舎は深夜に騒音バイクとかに乗りたがるんでしょうか・・・。普段周りが静かなため、うるささに拍車がかかります。法律が変わったらスナイパーライフルを真っ先に構えたいと思います。

ここが辛いよ④ 地元案件は難易度ヘビー級

地方案件はいろいろな意味で難易度が高い。せっかく千葉に引っ越したので、数案件、地元案件を契約してみたのですが・・・地方案件はほんと難易度高いです。引っ越しを検討している方はご注意を。

地元案件の難易度の高さとは?

①予算が少ない

②WEB広告自体が初の取り組み、もしくは以前取り組んだけどデータが一切ない(失敗したのか成功したのかすら分からない)

③WEBに対する知見が全体的に無い

④相場を知らない

⑤対象人数が少ない

①予算が少ない

まあ、これは言わずもがなです。市場の規模が違いすぎるので、予算も桁が違います。都内の少額案件の金額は、地方の大型案件の金額です。まじそれ。
千葉だったら東京の隣なんだから大丈夫だろ?と思うでしょ、ハハハwwww

地方のリスティング広告運用代行だけだと破綻するんじゃないですかね。東京だったらリスティング広告運用代行だけで十分食っていけますが。はっきりいって求められるWEB集客スキルは都心と地方では全く違う
※広告運用だけだと厳しいので、対応料金表を新規に作っておくといいかもしれませんね。。とはいえ、そもそものマーケティング予算が少ないので、ある程度は頑張るしかないですよ。 たまに料金表を出さないほうが強いみたいな人もいますけど、意味わからないです。少なくとも私はそういう方に頼まないです。

②WEB集客 初の取り組み?

本当に初であればいいんですけどね。調べているとやっている時期があるじゃん、みたいなこともあります。そして誰も結果を知らない。あと初なら初で、Googleアナリティクスを導入することから始まったりします。Googleタグマネージャー入れて、計測確認してー、サイトの整理してー。おお赤字。(ここら辺、WEB広告運用者目線なわけですけど、他のマーケ支援の方は無償でやっているのかな・・・、どうですか?)

ちゃんと何をやっているか、何をやりたいのか、何ができるのかを説明しなきゃいけないので、理解いただくまでも時間がかかります。でもここらへん飛ばすことはできないので難しい!
(広告予算10万円/月だとして20%手数料。つまり利益は2万円でやっていたら・・・、皆様はどこまで対応できますか?w)

③WEBに対する知見

もうどこから説明していいのかが分かりません。
完全に知らないという方でも東京の場合、ある程度ネットを検索してからイメージを沸かせた上で問合せしてくる感じあるので、それほど説明が必要なかったりします。

ですが、地方は興味がわいたので連絡してみた、といった感じからのスタートです。一から説明しなくてはいけなくて気力の大半を使います。
しかも興味がある人であればいいですが、「で、結局何をしてくれるの?」しか言わない人もいて大変疲れます。

目的と予算を決めるのはアンタだよ!!
というか、問合せしてきたの貴方からですよね、何をしたいんですか・・・???
ある程度受けてくると慣れますが、それでも代理店出身の人だと最初は戸惑うかも。

千葉だったら東京の隣なんだから大丈夫だろ?と思うでしょ、ハハハwwww

④相場知りません。

というか東京の相場感覚持ってこれないです。最低手数料を割って提案しても、そんな金が楽に稼げていいよね!みたいな態度をしてくる方も。

正直、赤字案件なんですが・・・
WEB広告自体が広まっていないので、もう普及頑張るしかないです。(エリアによっては検索自体がそもそも少ないような。まあ、その場合はオンラインよりオフライン広告優先ですけども。)

WEBで集客するってことは東京と真正面から戦うことなんだよ!

④対象が少ない

お客さんの数が少ないってのもあるんですが、インターネットユーザー数も少ないです。地方案件だとどうしても地方に広告打つわけですが、当然エリアが狭い。よって使える広告費用も少ない!

まあ、この辺は仕方ないところなので、むしろ全国配信でもいいよなんて言われたら全力で止めたりします。

ダメ無駄な予算、絶対! まずは対応できるエリアから。

今後、DAN爵はどうするのか

正直、千葉県で完全引きこもりな仕事していて問題ないので、もっと地方に移住してもいいんじゃないかとか考えてます。若しくは地方都市へ? 野球が好きなので本拠地近くもありかなと。シーズンシート買って夕方になったら野球見に行くって最高ではなかろうか。 結構、物件調査してますけども、茨城の何か所が候補地になっているので可能性あります。

あとワーケーションみたいなのもやっていこうと思ってます。なんせインターネットさえあれば問題ないので。
一つ問題があるとしたら、複数のディスプレイがないと仕事の効率が大変落ちるという点で、どう解消するか考え中です。
またインターネット環境も超重要になってくるので、基本的には地方のコワーキングスペースを有効活用する形で考えてます。

先日参加したWEBの展示会に来ていた青森県の誘致担当の方にも言ったのですが、地方誘致をするなら「インターネット速度」も明らかにしてほしいです。お試し体験宿泊施設とかコワーキング施設を提供していても、インターネット速度が遅いと話にならないので。これはコワーキングスペースにも、ホテルや宿でも同じことが言えます。ワーケーションを前面にだして、Wi-Fiが貧弱とかあり得ませんからね・・・ 
で、期待の5G網が地方に広がるころには、東京は6Gに突入しているんですよ、なんというか技術格差が凄い。なのでせめて宿のWi-Fiは実測値30Mbpsはクリアしておいてくれ、と言いたい。尚、後日談ですが、セキュリティの問題で結局、出先の宿とかのWIFIは使えずテザリングonlyにしてます。

最後に

地方だとリスティング広告の予算が10万円UPっていったら大ニュースです。勝負かけてきたなーってこちらも思いますし、頑張ります。
でも東京だとセミナーやるからとりあえず予算50万円くらいやりますかーくらいのテンションです。それでも代理店によっては予算少ないので対応しませんとか言いやがります。

もう世界観が違う。ですので地方案件を取る前提での地方移住はお勧めできません

ただ、紹介でも自社サイトでもなんでもいいですが、案件が安定してきたらWebマーケターの地方移住は有りだと思います。
リモートワークが普通になってきた今、動きやすいWEB担当・WEBマーケターから率先して動いていってくれればと思います。なんせ家は広い、物価は安め(逆に高いとこもあるので調査必須)。生活の一定部分だけむちゃくちゃ豊かになります。(刺激はむちゃくちゃ減ります)

また、その際には、地方案件にも手をだしていただいて、WEBマーケティングの普及活動していただければと節に願うものです。

地方は社長同士の口コミネットワークが強い!誰かの成功はみんなの成功ですw 少額案件が大量に増えるかもしれませんw(とはいえ一回成功例を作ると説明は楽になりますが。)

説明が大変ではあったりしますが、本当は全部受けたいです。ただ絶対的なリソースが足りなさすぎたり、ビジネスなので手数料高い案件が優先になってしまうのは当然で・・・
東京とかの手数料高い案件をもらえると、こういう地方案件が取れるようになるっていうこのアンバランスさが、なんとも歯がゆいところです。

東京から本当の意味で脱出できる未来は遠いですし、そもそも、そんなことを望むべきではありません(苦笑)

DAN爵DAN爵

DAN爵

BtoB向けに特化したWEB集客屋。WEB広告運用/コンサル/担当者代行業。 新しい物好き、野球好き、旅行好き、神社仏閣・歴史系好き、ガジェット好き。

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DAN爵

BtoBのWEB集客屋。個人事業主。 広告運用、下請け、WEB担当者代行業、WEB集客コンサルなど多岐業務を請負中。 趣味は旅行・神社仏閣巡り・PCガジェット・野球観戦・ネットサーフィン・Twitter。

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