日ハムの杉谷の引退試合を見てきた。シーズン終了後に突然の発表だったため、引退試合はシーズン中には行われず、侍ジャパンとの強化試合が最後という、何とも杉谷らしいというか、本当に何かを持っている選手だな、と。
プロ野球はで枠が決まっているため、入ってくる分、毎年10人近くが消えていく。実力社会であるから仕方ないのだが、やはり思い入れのある選手の引退は結構堪える。
自身も驚くんだけど、いわゆるスター選手の引退よりも、小技でチームを支えてたり、控えのいぶし銀が引退する方が堪えることが多い。
今回は杉谷である。正直、そこまで思い入れがあるわけではない。ベンチウォーマー、声出し担当、兼業芸人、たまに野球で活躍する人。そんなイメージである。
ただ、突然だったのか、この杉谷引退が結構堪えてしまい、今シーズンの野球観戦はもはや無いと思っていたのに、チケットを遅まきながらリセールで入手してしまった。
正直、成績も芳しくないから引退はあるなと考えてた。でも来年新球場ができるし、興行面をかんがえると必要な選手である。野球はあくまでスポーツビジネスなのだ。1年を通してラスト杉谷劇場、引退カウントダウンを見るか、と思っていたのだが、突然の打ち切り漫画のごとく、はてしなく遠い男坂を駆け上ってしまった。
侍ジャパンと日ハムの豪華メンバーに胴上げされてのエンディング。日本代表の強化試合のはずなのに、球場を一周する杉谷。フィナーレとしては実に豪華である。1.5軍と呼ばれながらも、実力社会を14年間耐え抜いてきたご褒美だろうか。
実に何かを持っている選手だった。そしてテレビ放映もあったようだが、杉谷の打席の直前で放送が終了してしまったようす。何かを持ってない選手でもあったのだ。
まったく、野球センスがもうひとかけらあったらなあ、と思わずにはいられないよ・・・